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ナイル2017年6月号掲載歌【フラワー&ガーデンショウ】 [ナイル短歌工房]

すべからく朝な夕なをしひられて揃へばひらく薔薇(うばら)はありぬ

大輪はかなしかるべしをみなごの白きはだへはものおもふ薔薇

咲き出でて三日にしをるるさだめなれかよはぬ恋の薔薇のむらさき

あらざらむ黄色のさうびわうごんのひかりにまどふまなこふたがれ

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手前が「オスカル・フランソワ」奥が「フェルゼン伯爵」。
会場にはなかったが「アンドレ・グランディエ」は黄色のバラ。

くさぐさのをみなの額(ぬか)をわたりゆくとるこききやうの花冠は

ヨコハマは去年(こぞ)うまれたるペチュニアにこのあかときとゆふぐれがある

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左:ヨコハマ・モーニンググロウ 右:ヨコハマ・トワイライト

ひといきれ花のかをりを逃れいでうすき日差しの春はヨコハマ

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 [twitter]

とみいえひろこさんが企画した短歌、川柳、俳句、エッセイ、
評論、小説などのアンソロジー
『薮 定型詩・破調アンソロジー』に連作30首で参加しました。

この連作は、昨年(2016年)の短歌研究新人賞に応募したものです。

応募作は未発表作品なので、発表せずに推敲したり取捨選択したりして
使うこともできますが、この連作は「これ以上動かさない/動かせない」
という判断のもと、公開することにしました。

お読みいただければ幸いです。

ツイッター、フェイスブックで感想をいただきました。ありがとうございました。


さみどりにころされにゆく あけがたを運ばれているためらひの指


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うたつかい2017年春号掲載歌(テーマ詠) [うたつかい]

<テーマ詠【お店】>

雨あしを透かすガラスの赤いろの時をとどめてひづむ階梯

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ナイル2017年5月号掲載歌【夢の質量】 [ナイル短歌工房]

ついたちの桜並木のぼつてりとけふありがちなをんなのなまへ

ゆふぐれはベッドのへりにあたたかくただのあなたのものとはなりぬ

灰いろのしじまの淵にただよひつ覚めてはねむる いつのまに雨

さやうなら光の逃げたフラスコの底にたゆたふ夢の質量

かざぐるま回るまはらぬさてもこそみなとみらいに午後の陽のかげ

園生より離れて咲きたるぬばたまの黒きダリアの目に亜空間

ペルソナ・ノン・グラータといふ 花さうびねぢれのいろのあざとさつたら


110:戴 [題詠100★2017]

かぎろひの春の戴冠いにしへを渡れる風は海へと抜ける

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109:而 [題詠100★2017]

歌うたは時代(とき)のかがみかフクシマを見ずに逝きたり古関裕而は

108:嚢 [題詠100★2017]

たまのをのよすがなるべし背嚢のそこひにねむる歌集のいぶき

本歌:文庫本万葉集を秘めてきぬ装具はづして背嚢を探る(宮柊二)

107:蠱惑 [題詠100★2017]

異ざまにやどる蠱惑のありぬべし金輪をまとふディオールの頸

詞書:クリスチャン・ディオール「J'adore」を詠む

106:鰆 [題詠100★2017]

東風ふけば色めけるらむいにしへを鰆の浜と呼ばれしところ

105:饒 [題詠100★2017]

半かけの月は満ち干をくりかへし今まよなかの饒舌がある
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